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パソコンの基本操作や使い方、便利化、カスタマイズ方法、フリーソフト等の紹介。

EaseUS Partition Masterでパーティションを編集する

Windowsでパーティション管理ソフト「EaseUS Partition Master」を使うとディスクやパーティションを編集することが出来ます。

Windows標準の「ディスクの管理」よりも、グラフィカルで直感的に、より詳細な操作が出来ます。

EaseUS Partition Masterを使えば、比較的安全にパーティション操作が行えますが、絶対に消えては困るデータがある場合は、事前にそのバックアップを取ってから作業すると良いかと思います。

パーティション操作は危険が伴いますので、用語等をきちんと理解した上で操作を行ってください。よく分からない操作は実行しないでください。

今回はバージョン「17.0.0」での解説です。バージョンやエディションによって仕様、機能、見た目等が異なることもあるかと思いますので、予めご留意ください。

無料版と有償版の違い

無料版の「EaseUS Partition Master Free

機能の制限はありますが、基本的なパーティション操作が実際に行えます。

有償版の「EaseUS Partition Master Pro」以上のエディション

高機能ですが、ライセンスを購入して認証するまでは体験版、デモ版として動作しますので、認証するまでは実際の処理は出来ません。

基本的なパーティション操作だけしたい場合や、試しに実際にパーティション操作を行ってみたい場合は、「Free」(無料版)が良いかと思います。

高度なパーティション操作を行いたい場合は、「Pro以上のエディション」(有償版)が良いかと思います。

詳しい機能や制限は公式ページでご確認ください。

ダウンロード

こちらのEaseUS Partition Masterの公式ページを開き、使用したいエディションの所にある「無料体験」や「無料ダウンロード」をクリックし、ダウンロード処理を進め、インストール用のファイルをダウンロード(保存)してください。
( ※ダウンロード・保存方法が分からない場合 )

インストール

ダウンロードしたファイルを実行します。

インストール画面が出たら、それを進めてインストールを完了させます。

起動

インストールの最後で、ソフトを起動するように指定した場合は、それでソフトが起動します。

通常は、デスクトップに作成されたEaseUS Partition Masterのショートカットアイコンを実行します。

又は、デスクトップの左下や下部にあるWindowsロゴのスタートボタンをクリックし、(Windows11の場合は「すべてのアプリ」をクリックし、)表示されたアプリの一覧から「EaseUS Partition Master」フォルダをクリックし、「EaseUS Partition Master」をクリックしても起動します。

起動すると、様々なEaseUS製品が起動出来る画面が出ますので、そこで「Partition Manager」をクリックすると、EaseUS Partition Masterが起動します。(起動しない場合は、ウィンドウが最小化されていないかご確認ください。)
又、その他の項目をクリックすると、その為のソフトがダウンロード、インストール、起動されます。
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又、起動時にソフトのメイン画面以外のウィンドウが開いた場合は、不要であれば閉じても構いません。

設定

ソフトのメイン画面で、メニューボタンをクリックし、出たメニューから「設定」をクリックします。
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設定画面が出ますので、変更したいものがあれば変更してください。
ユーザーエクスペリエンス向上プログラム」は、不具合等の情報をソフトの制作者に送信して改善してもらう為のものです。
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基礎知識

パーティション操作を行う上での基礎知識です。

パーティションとは

HDD、SSD、USBメモリ等の記憶装置、記憶媒体内に作成された、データの領域、区画の事です。

例えば、「1TB」(およそ1000GB)のHDDに、「500GB」のパーティション(Cドライブ)と、残りの領域のパーティション(Dドライブ)を作成して、領域を分けたりします。

又、ディスク(HDD、SSD、SDカード、等)にはパーティション形式(パーティションスタイル)があり、旧来のMBR形式で作成出来るパーティションの最大サイズは2TBまでですので、それより大きい容量のディスクをお使いで、2TBより大きなパーティションを作成したい場合は、GPT形式のディスクにすると良いかと思います。(既にそうなっている場合が多いかも知れません。

ドライブレターとは

ドライブレター」(ドライブ文字)とは、「PC」画面等で、ドライブ(パーティション)の名前の末尾に付いている「(C:)」のような部分のアルファベットの事です。

「~ (C:)」なら、「Cドライブ」です。

この文字でドライブを判別します。(この文字は場合によっては変化する事もあります。)

パーティションラベルとは

パーティションに付ける名前です。ドライブを見分ける際等に役立ちます。

ファイルステムとは

OSがファイルを管理する為の仕組みです。種類が複数あります。用途に適したファイルシステムを選ぶ必要があります。

WindowsのPCの内部ストレージ(HDD、SSD等)であれば、基本的には「NTFS」にすれば良いかと思います。

詳しく知りたい場合はこちらをご参照ください。

クラスターサイズとは

「クラスターサイズ」(アロケーションユニットサイズ)は、ファイルに割り当て可能なディスクスペースの最小論理単位で、筆者は初期値を使用しますが、それが最適ではない場合もあるという情報もありますので、詳しくは、「クラスタサイズ 最適」等でWEB検索してみてください。

基本操作

基本的な操作方法の解説です。

処理前の注意点

処理対象のディスクやパーティションを処理する前に、以下をようなものをよく確認し、絶対に処理対象を間違えないようにしてください

  • ドライブレター (「C:」「D:」等)
  • 名前 (パーティションラベル、製品のモデル名、等)
  • 容量 (「~TB」「~GB」「~MB」等)

事前にWindowsのエクスプローラー(フォルダ画面)等から、対象のドライブのドライブレターを確認しておいても良いかと思います。

基本操作

処理したい対象のディスク、ドライブ、未割り当て領域等を右クリックし、出たメニューから、その対象に行いたい操作をクリックします。
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処理によっては、処理の設定画面が出るものもあれば、出ないものもあったり、保留状態になるものもあれば、即実行されるものもあります。

設定画面が出た場合は、ご自身が望む設定を行い、処理を進めてください。
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処理が保留状態になった場合は、実行するためのボタンがメイン画面にありますので、それをクリックして実行してください。
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又、ディスク以外の場所から実行する処理もあります。
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複数の処理をまとめて行う

保留状態になった処理は、まとめて一括で実行する事が出来ます。

複数の処理設定を行った後に、「保留状態の処理を取り消したい」という場合は、左向きの矢印をクリックします。(1回クリックすると、最後に行った処理設定が1つ取り消されます。)

取り消した処理設定を、やはり行いたい」という場合は、右向きの矢印をクリックします。
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注意点

処理を行う上での注意点です。

ダイナミックディスクへの変換

ダイナミックディスクへの変換(ベーシックをダイナミックに変換)は、Free版ではベーシックディスクに戻すことが出来なくなる可能性がありますのでご注意ください。

又、マルチブート(複数のOSをインストールしている)環境では、ダイナミックディスクへの変換により、起動出来ないOSが発生する可能性がありますのでご注意ください。

又、ダイナミックディスクはWindowsでは非推奨となっています。
https://learn.microsoft.com/ja-jp/windows-server/storage/disk-management/change-a-dynamic-disk-back-to-a-basic-disk

USBメモリのパーティションを処理後、そのUSBメモリに正常に処理が出来なくなった場合

一度、USBメモリを安全に取り外し、再度挿してから処理を行ってみてください。

機能

機能は以下のようなものがあります。主にソフト画面からの引用です。有償版の機能も含まれます。

エディションや、ディスクやパーティションの状況等によって行えない処理は表示されない場合もあります。

パーティションへの処理

パーティションを右クリックして出るメニューです。

  • クローン/OSの移行
  • サイズ調整/移動
  • 拡張/縮小
  • 領域の割り当て
  • フォーマット
  • マージ
  • 分割
  • 削除
  • ワイプ
  • ドライブレターを変更
  • ボリュームラベルを変更
  • サーフェーステスト
  • ドライブの非表示
  • ファイルシステムをチェック
  • プライマリから論理へ
  • 論理ドライブからプライマリドライブへ
  • クラスターサイズの変更
  • アクティブパーティションを設定
  • FATからNTFSへ
  • NTFSからFATへ
  • 参照
  • 詳細

ディスクへの処理

ディスクを右クリックして出るメニューです。

  • すべて削除
  • クローン/OSの移行
  • サーフェーステスト
  • ディスクのワイプ
  • ディスクレイアウトの調整
  • GPTに初期化
  • MBRに初期化
  • プロパティ

未割り当て領域への処理

未割り当て領域を右クリックして出るメニューです。

  • 作成(パーティション)
  • ワイプ
  • サーフェーステスト
  • 詳細

クローン

OSの移行 (Microsoft Windows 10 64-bit)

Windows OS、プログラムをシステムディスクから別のディスクに移行する。
(システムディスクの交換/アップグレード)

OS ディスク (Microsoft Windows 10 64-bit) のクローン

Windows OS を含むディスク上のすべてのデータを別のディスクにクローンします。
(システム ディスクの交換/アップグレード)

ディスクのクローン

ディスクから別のディスクにデータをクローンします。
(データ ディスクの交換/アップグレード)

パーティションクローン

パーティションから別のパーティションにデータをクローンします。

ディスク コンバーター

MBRをGPTに変換

GPTでは、ほぼ無制限の数のパーティションを使用できます。
Windows11では、GPTのパーティションスタイルが明示的に要求されています。

GPTをMBRに変換

MBRは伝統的なパーティションスタイルです。古いコンピュータに適用できます。

ダイナミックをベーシックに変換

ベーシックディスクは、従来のハードディスクのデータ保存構成です。
様々なWindowsオペレーティングシステムに対応します。

ベーシックをダイナミックに変換

ダイナミックディスクは、ボリューム管理の別の形態です。ボリューム管理を大いに柔軟性にします。

パーティション復元

削除されたパーティションを探して復元します。

ブータブルメディア

ブータブルメディアを作成

WinPEをベースにした起動可能なメディアを作成します。
WinPEが起動した後、EaseUS Partition Masterが同期して実行されます。

Partition Master PreOS を有効化

このコンピューターのブートメニューにWinPEを起動するオプションを追加します。

ツールキット

4K アライメント

4Kアライメントは、ファイルを4Kセクターに格納し、読み取ることで、ディスク上の読み取りと書き込み速度を大幅に向上させます。

MBRを再構築

MBRの再構築は、MBRテーブルの破損や損傷によるコンピューターの起動失敗のエラーを修正するのに役立ちます。

Win11 Checker

お使いのPCがWindows11にアップグレード可能かどうかをチェックし、アップグレードをサポー トします。

有償版のみの処理

他にもあるかも知れませんが、少なくとも以下の機能は有償版のみです。(この記事作成時点)

  • クラスタサイズの変更
  • クローンディスク、OSの移行
  • システムディスクのMBRからGPTへの変更
  • パーティションの分割
  • パーティション復元
  • 起動ディスクの作成
  • 高度なリサイズ、マージ操作

ライセンス認証

メイン画面にある「アップグレード」等から行います。
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アンインストール(削除)したくなった場合

通常のソフト同様にアンインストールしてください。
ソフトのアンインストール方法が分からない場合

アンインストール出来ない場合は、
このソフトを終了させ(起動用の画面も)、
「C:」ドライブ内の、
「Program Files (x86)」フォルダ内の、
「EaseUS」フォルダ内の、
「EaseUS Partition Master」フォルダ
を削除してください。

場所をパスで書くと、「C:\Program Files (x86)\EaseUS\EaseUS Partition Master」です。

「Program Files (x86)」フォルダ内に無い場合は、「Program Files」フォルダ内も見てみてください。

フォルダが使用されていて削除出来ない場合は、PCを再起動するか、タスクマネージャーから「AliyunWrapExe.exe」を終了させてから削除してみてください。

デスクトップ等に作成されたショートカットファイル等は、手動で削除してください。

これで、残るデータもありますが、大部分は削除されます。